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<矛盾>と<対立>と<差異>

May 06, 2020

ヘーゲルは<矛盾>と<対立>と<差異>とを使い分けていた。例えば<矛盾>とは

「私はよき資本家でありたいと思っている。よき人間でありたいと思っている。」

「しかし私が企業を経営している以上は、自分のところの従業員からは搾取しないといけない。そうしないと自分のところは潰れてしまう。でもこういうことは、嫌だ。」

どうすればいい?

このようなものを<矛盾>と呼ぶ。どちらかというとジレンマみたいな含みがある。

これに対する解結は共同組合をつくってしまえばいい。みんなで相談しながら、働きに応じて利潤を分配すれば、原理的には搾取関係でなくなるから。

では<対立>とは?

これは「A対B」となる。AがBをぶっ潰すかBがAをぶっ潰すかのどちらか。対立は、一方が他方を飲み込むことによって、それで解決する。つまりいわゆる日本語の<矛盾>というのは<矛盾>ではなく、<対立>となる。

「どんな盾でも突き通す矛と、どんな矛でも通さない盾がある」と言って売っているんだけど、これは矛で盾をついてみればいいだけ。突けばそこで結論が出て解決するはず。

次に<差異>とは?

<差異>とは基本的に埋められないものとなる。例えば「AさんとBさんで身長が違う」とか。逆に考えると<差異>に関しては、解決しようと考えてはいけない。解決できないから。

まとめると、

  • <矛盾>・・・脱構築(構造転換)することで、双方がハッピーな感じで転換できる。
  • <対立>・・・一方が他方を飲み込むことによって解決する。
  • <差異>・・・解決不能。

そう考えると<矛盾>が解決するのに最もハードルが低いということがわかる。