feji.me

運動方程式の無次元化

October 30, 2020

単振り子の運動方程式

ld2θdt2=gsinθ(1)l\frac{d^2\theta}{dt^2}=-g\sin\theta\tag{1}

を無次元化するときTTの次元をllggで記述(T=l/gT=\sqrt{l/g})するというテクニックがあった。このテクニックは多くの人が何となく使っているわけだが、今回はそれを掘り返してみよう。

まず大前提だが、非常に重要な事項は運動方程式の両辺の次元は必ず等しいということだ。そもそもその前提がなぜ成り立つのかについては私も分かりません。勉強中です。。

改めて書いておこう。

  • 運動方程式の両辺の次元は必ず等しい。

オリジナルである(1)式の両辺の次元が等しいわけだから無次元化に成功したときの運動方程式も両辺の次元が等しくなるということは理解できるかと思う。

とまぁ。それを理解していることが重要であるわけ。

次にオリジナルの(1)式の次元を書き下してみよう。

変数 次元
ll LL
θ\theta なし
tt TT
gg LT2LT^{-2}

θ\thetaはなぜラジアンや度数ではなく、無次元量なのかというツッコミがあるかもしれない。しかし、それらは単位としての量はあるがいづれも無次元量である。ラジアンというのは「弧の長さと半径の比」であるわけだから。

つまり方程式に現れる次元はLLTTだけであることがわかる。これらの情報をもとにLLTTの基本単位を再定義する(無次元化する)わけである。

LLの次元の候補としてllggがありそうだが、ここではllを基本単位と決めよう。

TTの次元はggから考える。

[g]=[LT2]T=L/g[g]=[LT^{-2}]\\ T=\sqrt{L/g}

となる。

l~=l/l=1t~=t/g/l\tilde{l}=l/l=1\\ \tilde{t}=t/\sqrt{g/l} ll~d2θdt~2gl=gsinθd2θdt~2=sinθ(2)l\tilde{l}\frac{d^2\theta}{d\tilde{t}^2}\frac{g}{l} = -g\sin\theta\\ \tag{2} \frac{d^2\theta}{d\tilde{t}^2} = -\sin\theta

以上で無次元化の完了。両辺の次元も等しくなっていることが確認できる。このように無次元化することでその系固有の状況に依存しない抽出的な方程式が出来上がるわけである。